2月に種子島で「もし君が商品プロデュースを依頼されたらどうするワークショップセミナー」を開催しました。
このセミナーは、西之表市がキャリアデザインの一環として、主に高校生を対象に自発的・自律的に行動できる人材の育成と進路や今後の地域活性化に役立てることを目的に実施されました。
事業名称 | 令和4年度キャリアブランディングセミナー |
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主催 | 西之表市市役所 経済観光課 商工政策係 |
運営 | 飛企画(株) / NUCREATE |
協力会社 | (有)菓子処 酒井屋 / (有)味処 井元 |
開催日 | 令和4年2月4日(土)・2月18日(土) |
開催場所 | 西之表市役所 庁議室 |
タイトル | もし君が商品プロデュースを依頼されたらどうするワークショップセミナーin種子島 |
対象者 | 種子島の高校生、一般 |
実施内容 | 商品プロデュースを通してデザイン思考とキャリア形成について学ぶ
2月4日(土) :キャリアやブランディングについてのトーク、商品の優位性と価値の紡ぎ出し、戦略構築
2月18日(土):提案図のプレゼン・ディスカッション
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〈 開催の目的 〉
昨今の情報が溢れる社会において、人、商品、会社、地域などあらゆる状況において、価値や意義を共鳴させ「理想の相手に選ばれる」ためのブランディングが求められています。また、種子島(西之表市)の傾向として、高校卒業後は島外に出る若者が多いという実態があり、地域の魅力を引き出し、発信することが急務となっています。
そこで、高校生を中心とした参加者がイキイキと能力を発揮できる共創の場づくりをイメージし、目的を見据えた「ディスカッション」と「提案」を行う商品ブランディングという実践的なワークショップを実施することにしました。
実践型で社会を体感することで、感度を養い、初めて自身の優位性を把握できると考えています。そして、これがキャリア形成において自覚を伴った軸や骨格になると考えました。
また、地元事業者様から実際の商品を提供していただくことで、地域のことを考えるきっかけとなり、種子島の魅力を自ら感じ、その魅力を島内外の人に向けて発信することも見据えています。
〈 成果物 〉
1日目のワークショップ後、2週間の期間を設けて4枚の提案図を作成してもらいました。
ターゲットとターゲットの選定理由も考えてもらいました。
〈 参加者の感想 〉
- とても勉強になることで、自分の夢とはかけ離れてるように思っていましたが、考え方としてこれからの生活に役立つものだと思いました。勉強になりました。
- 様々な視点で考えることの大切さを学べた。
- 幅広い年代、職種の人の意見をもらいながら取り組みをすすめることは、難しいけれども大切だと感じました。
- 大人の方や店側の声を聞きながら考えられらのでとてもいいセミナーだった。
〈 総評 / 赤松健次 〉
この度、高校生がイキイキと能力を発揮できる共創の場づくりをイメージし、参加者には目的達成を見据えた「ディスカッション」と「提案」に取り組んでもらいました。実践型で社会を体感することで、感度を養い、はじめて自身の優位性を把握できると考えます。そして、これがキャリア形成において自覚を伴った軸や骨格となるのではないでしょうか。
今回、デザイン思考を用いてプロジェクト進行するなかで、自身の能力を抑制することなく発揮できていました。これは、高校生が今後直面する就職、勤務先、提案先、地域活性化などあらゆる場面で有効活用できる立派なスキルになります。
また、社会では「著しく変化する社会に適応できる人材」が求められており、現状把握から価値を創り出し、臨機応変に考え行動できる人材の育成が急務となっています。
企画当初、実施内容に対して、「種子島の高校生はおとなしいから大丈夫かな…」と大人側では心配の声がありましたが、ディスカッションして物事を作り上げていくその姿は、とても頼もしくクリエイティブでした。
提案発表においては、高校生チームは、視座の高さ、取り組む姿勢、適応力、発表内容までとても素晴らしく、種子島の未来に希望を感じました。
一般チームは、現場に足を運びリサーチをしたり、さまざまな能力をもった協力者を巻き込むなど、躍動感のある提案をしてくれました。
両チームは、同じ目的に向かいながらも思考も手法もまったく異なっていましたが、自分達にない発想に刺激を受け合い、讃えあっていました。これは仕事の楽しさを感じることができる貴重な体験だったと思います。
終始なごやかなムードの中、楽しみながら学べるこの場を、もっとたくさんの人々に参加してもらうべきだと思いました。そして、子どもたちにはこの様な共創の場が必要だと改めて感じました。
今回は、あくまでスタートであり、このような機会が定期的に設けられることで、地域の子どもたちは、地域社会のスロープを互いに手をつなぎ、力強く登っていく後継者になってくれるのではないでしょうか。
〈 セミナーの様子 〉
【 1回目:トーク・ワークショップ 】
①グルーピング / 固定観念と既成概念の枠を越えるためのウォーミングアップ
いきなりアイデアを出すぞ!と意気込んでもスムーズには行かないので、まずは頭と緊張をほぐすためにゲーム感覚でできる「グルーピング」を行いました。
②ロジックツリー / 商品の優位性を見つける
ロジックツリーとは、一つのテーマに対して枝のように要素を出していくことで問題の解決策を導いていくフレームワークです。
今回の題材である「種子島ブッセ」の要素を細分化していくことで、商品コンセプトや戦略のヒントとなる要素を見出します。
③マーケティングファネル / 戦略構築
マーケティングファネルとは、ユーザーが商品を購入するまでの工程を把握し、その過程ごとに適切な戦略を組み立てるためのフレームワークです。
②ロジックツリーで出た要素をヒントにしながら、この商品をより多くの人に届けるためには「誰に、何を、どのようにプレゼントして、具体的にどう喜ばせ、どのようなムーブメントにつなげたいか?」を考えていきます。
【 2回目:提案図を用いたプレゼン・ディスカッション 】
2回目までの2週間でチームごとに提案図を作成していただきました。期間中はLINEのグループチャットを使って進捗確認やフォローアップを実施しました。
【 最後に 】
今回のワークショップセミナーを通して、高校生が普段関わることがない事業者さんや地域の大人たちと自然に楽しくコミュニケーションを取り、信頼関係が築かれている様子を見ていて、改めてこのような場の必要性を感じました。
また、種子島でセミナーを開催するという貴重な機会をいただけたことで、たくさんの刺激と学びを得られ、とても有意義な経験となりました。最後に、協力者の皆様、そして参加者の皆さんに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。