地域社会にひらかれた福祉施設「こもれび」
熊本県内にて、高齢者福祉サービスを12事業所で運営しているこもれび|社会福祉法人 伸生紀(以下、伸生紀)さん。交通事業から始まり、医療法人や飲食事業など、熊本市内を中心に60年以上にわたり『総合生活事業』を手がける「ゆうしんグループ」の一員でもあります。
伸生紀さんの施設では、地域活動を活発に行なわれているのが特長です。普段からご利用者さんが外出活動を多く行っていたり、地元のお祭りに参加したりと、地域に根ざした施設として社会との繋がりを非常に大切にされています。
また、地域住民を巻き込んだ大きな地域イベントの主催、若い方にも親しんでもらえるフリーペーパーの発刊、学校帰りの小学生が気軽に立ち寄れるように施設を開放するなど、ご利用者さんやそのご家族にとどまらず、社会福祉法人としてさまざまな取り組みを行っています。
この度、Webサイトのリニューアルに合わせてリブランディングを行いました。地域の方々にとっての呼びやすさや親しみやすさをより高めるため、施設名でもある「こもれび」を中心に据えた全体設計に。「こもれび」が、地域の方々の第一想起となるよう目指しています。
ワークショップと施設見学
プロジェクトのはじまりに、伸生紀さんの拠点・熊本県に直接足を運びました。
1日目はキックオフMTG。管理職から現場職員まで、選抜メンバーの方々に参加いただきワークショップを開催しました。施設も職種も違う職員さん同士が真剣に、時には楽しそうに取り組む姿が印象的でした。
2日目は伸生紀さんの全施設を見学。力を入れて取り組んでいることや課題感などを各施設の方から直接聞いたり、ご利用者さんとのコミュニケーションの様子を見学させていただきました。
特に印象に残ったのは、ある施設で職員さんがご自身の名札に入れている紙を見せていただいたこと。「こもれびの日差しのように 穏やかでキラキラと輝かれますよう支援します」という言葉とともに基本理念が書かれたその紙をたまに見るようにしていて、初心を忘れないようにしているんだとおっしゃっていました。
「こもれび」が職員さんの中にも根付いていることを知ったことも、全体設計の大きなヒントとなりました。
「KOMOREBI for Everyone」を軸にした全体設計
ワークショップや見学で聞いたお話を踏まえ、全体設計の軸に据えたのは「KOMOREBI for Everyone」。
これは、「こもれび」という施設名の由来(※1)や、地域活動などすでに行われている取り組みから設計しています。いざ、「介護が必要になったから施設を探そう」「就職・転職をするから就職先を探そう」ではなく、もっともっと前段階からつながり、大樹のもとの「こもれび」に自然と皆が集まるような状態をつくっておこうというもの。
「伸生紀(しんせいき)」は歴史ある法人名である一方、少々読みづらかったり変換がしづらいなどの課題感も持たれていました。そこで、地域の方々にとっての呼びやすさや親しみやすさをより高めるため、職員の中でも施設名として根付いている「こもれび」(※2)をより前面に出すことに。ネーミングやロゴを統一したり、多拠点にてあらゆる場面で使用することで、地域の方々の第一想起になるようにと設計しています。
※1 創設時、理事長の奥様が”やさしくおだやかな、それでいてキラキラと輝くこもれびこそが、ご利用者さんをおもてなしするのに相応しい”と感じられたエピソードが「こもれび」という施設名の由来。Webサイト「創設時の想い」ページをご覧ください。
※2 「こもれび」は、各施設共通の施設名称(行政からの民間移譲で運営している「養護老人ホームオアシス」を除く)。


〈 ロゴ 〉
モチーフはこもれびの光と、地域の皆さんが気がねなく集まる安らぎの場。そのコミュニケーションの中心に、おだやかできらきらと輝く日々が生まれる様子を表現しています。
| タグライン | 皆さまの日常にこもれびを |
|---|---|
| メッセージ |
おだやかな風 やわらかな光 そして こもれびに包まれたときのあの安らぎ 私たちは地域の皆さまにとって 誰もが気がねなく集まり そんな分け隔てない安らぎの場を |
〈 タグライン/ブランドメッセージ 〉
高齢者福祉施設でありながら、施設や世代を超えた地域社会との繋がりを大切にされている伸生紀さん。その分け隔てない関係性を表したタグラインとメッセージ。
〈 相関図 〉
全体設計上、BtoBビジネスのような『目指すビジョンに向かう』構造ではなく、大樹のもとの「こもれび」という『安らぎの場に集まる』構造に。タグラインやメッセージ、その由来となった『創設時への想い』ページへ飛ぶ二次元コードもつけ、施設内に飾るポスターや法人内会議での画面投影など、さまざまな場面で利用いただけるように制作しました。
ご利用者や地域との関係性を可視化したWebサイト
全体設計より、地域社会に開かれた取り組みを行っていることや、地域の方々の第一想起となるよう「こもれび」「KOMOREBI for Everyone」を打ち出したWebサイトに。伸生紀さんが長年力を入れているご利用者さんへの取り組み『4ゼロ』『自立支援』や各施設の情報についてもスムーズにたどり着けるよう、わかりやすい導線で掲載しています。
サイト内で使用しているほとんどの写真は、理事・施設長の麻生尚哉さんが撮影。ご利用者さんや職員さんのお写真は、麻生さんだからこそ引き出せた自然体の表情になりました。
トップページ
ご利用者さんと職員さんのコミュニケーションの様子など、明るい写真をメインビジュアルに採用。12事業所それぞれの詳細ページへも迷いなくたどり着けるよう、導線設計にもこだわりました。
取り組みページ
法人全体で力を入れている取り組みについてのページ。ご利用者への『4ゼロ』(おむつゼロ、誤嚥性肺炎ゼロ、脱水ゼロ、身体拘束ゼロ)や『自立支援』、地域の皆さまとの交流について紹介しています。
フリーペーパー『SO NEAR!』
そぉにゃ(熊本弁で「とっても」)面白か!ことを発信しているフリーペーパー『SO NEAR!』。最新号からバックナンバーまで、全て閲覧可能。若い方からお年寄りまで、みんなが読んで面白い/役にたつ地域の情報を発信されています。
ゆうしんグループ リーフレット
伸生紀さんの母体である「ゆうしんグループ」リーフレットの制作もさせていただきました。
グループの全体像をわかりやすく伝えるため、表紙にグループマップを配置。リーフレット内には各社の事業内容や「数字で見る」インフォグラフィックを掲載し、グループの事業や人・歴史を1冊で理解できるように制作しました。







