
ゴムの力で社会の足まわりを支える親愛性ある工業系ブランドとして。
福山ゴム工業さんは、1947年の分離独立後より、ユニークな発想と技術をもとに、さまざまなヒット商品を国内外へ向けて生み出し続けてきた業界のパイオニア的存在です。
事業は大きく分けて、工業用品部門と履物部門の2つがあり、全国のホームセンターに並ぶ長靴や作業靴などの身近なものから、新幹線の部品といった意外なものまで、幅広いゴム製品の開発・製造を行っています。
また、若いスタッフさんを中心にYouTubeチャンネルを運営したり、2011年以前から継続して働き方に関する取り組みなど、社員がイキイキ安心して働き続けられる雇用環境づくりにも注力されています。そのような現状をWEBサイトに表していきたいとのご要望でした。
ブランドを展開するにあたり、サイトを分離するか、統合するか?
また反対では、国内外の社会の足もとを支えている工業用品部門の活躍が、コアな工業系ブランドとして位置付けられ、履物部門の人気度を高める要因になることを狙っています。そのためには、部門ごとに使い分けていたロゴを統一する必要が出てきました。
親愛性のあるブランドロゴ(動物系ロゴ×工業系ブランド)
ロゴ刷新にあたり、今にFITした自社のあり方〜今後の長期展開も踏まえていきます。根本的な理念は変わらずですが、環境や社会に対しての存在意義を盛り込むべきだと考えました。また、これまで長年に渡り浸透してきたロゴの認知度をリセットすることは避けつつも、市場にインパクトを与えることを目指しました。
歴代のロゴ
「1」は1970年に登場した初代イルカのロゴです。昭和レトロ感がかわいいです。「2」は、1983年に刷新された2代目のロゴです。FRCという社名略称と、イルカに勢い感が出てきました。
「2頭になっちゃった!」イルカの新ロゴ
2頭のイルカは、お互いを補完しあう工業用品部門と履物部門を表し、力強く(ff:フォルテッシモ)大海を渡る姿を表しています。そして、世界中で社会の足もとを支え『親愛性ある工業系ブランド』として貢献していきます。(看板の緑色は環境配慮への取り組み強化 )
スローガンを読みやすくロゴタイプ化
あらゆる角度から再検証しましたが、既存のスローガンが最適なため継続となりました。ただ、原型をテキスト表記すると「人と機械の足元を支えて未来を築く」と少し固く長いため、図案化することでスッとインプットしやすくしました。

略称を記憶させるためのタイポグラフィー
海外展開の背景からか、二代目ロゴをはじめ、工業用製品やパンフレットなど、あらゆる場面に「FRC」という略称の社名が用いられるようになっていました。ただ、「=福山ゴム工業」には距離があり、脳内でつながりにくい印象があったので、漢字表記と略称の橋渡し的に、正式表記をWEBサイトの各箇所に装飾的に配置しました。一度正式表記がインプットされれば、その後は「FRC」がスッと出てきます。
誠実感を残しながら、楽しい雰囲気で回遊率を高める。
前WEBサイトで11年間培った誠実なイメージを利用し、少し楽しい方へ振り幅を持たせました。メインビジュアルでは、各部門のヒット商品を手に爽やかな印象を。また、スクロールする中で遊び心のある動きとともに「なんか気になる」要素を並べています。尚、メニュー項目が多いので、グローバルメニューを3つに分け、それぞれを往来できるようにしています。
ページごとのターゲットと目的に沿った訴求
自社のあり方を表す上位概念的なページから細分化した工業用品部門、履物部門、採用情報などは、ページごとにターゲットも目的も異なります。WEBサイト全体の統一感を図りながらも、各ページを上部から読み進めていくとターゲット向けの会話が成り立つように情報構築しています。
採用情報ページ
特別ゆるい雰囲気をもたせ、門戸を広く開けています。TOPページのバナーから誘導する「あなたが最高に輝ける職場がここにある(はず)」というキャッチコピーは、よくある仰々しいコピーを避け、少し砕けた角度から『職場環境には最善を尽くしている。でも、後はあなた次第』というメッセージを盛り込んでいます。
工業用品部門ページ
BtoBページのため、作り手目線の概要説明ではなく、あくまで顧客目線で課題解決や実績などを用いた提案形式にしています。コンテンツのボリュームが多い部分においては、圧迫感を与えないためにモーダルウィンドウ(別窓表示)を用いています。
履物部門ページ
BtoCページですが、外部要因により、商品の特性やラインナップを紹介するに留めています。工業用品部門との両輪であることを印象付け、自社ならではの優位性を表しています。尚、それぞれ商品概要PDFとECサイトへのリンクなど自社登録できるようにしています。
