あらゆる揺れや音を制御し、世界中の人びとの暮らしに快適な空間をお届けする
倉敷化工さんは、1964年にMAZDAグループの一員として岡山県倉敷市に設立。以降、自動車部品にとどまらず、ロケット、新幹線、ビル・タワーなど幅広い分野の振動制御課題に向き合い、世界中へ快適な空間を届けています。
今後の市場拡大と海外展開の強化を見据えてリブランディングに着手し、創業60周年という節目に「KURATECA(クラテカ)」というブランドネームを制定。
自社のスタンスや時代にあった佇まいへとアップデートし、交流しやすい印象を持たせることで、社内外の関係性をより深めていけるよう設計しました。世界中のあらゆる振動課題に対して、総合的な知識と技術を持って応える先駆者として、川上から関わる「振動制御の第一相談役」となることを目指します。
倉敷化工からKURATECAへ
国内10拠点に加え、海外6拠点を持ち、グローバルに事業を展開している同社。海外拠点でも「KURASHIKI KAKO」という名称を使用してきました。しかし、「倉敷」という地名や言葉は海外では馴染みが薄く、技術的な印象も伝わりづらいという課題がありました。
そこで、「読みやすい・発しやすい・覚えやすい・伝えやすい・打ちやすい」といった使用面と、リーガル的にブランドを守る商標面から紡ぎ出し、市場や社内での合意形成を図りながらブランドネームを検討していきました。
今後、宇宙産業をはじめとしたグローバル展開の加速を見据え、社内外・国内外において言語と視覚表現を一貫させることで、ブランドの伝達力と浸透力の強化を図りました。

ブランドネームとロゴ:KURA:倉敷化工(KURASHIKI KAKO)の『KURA』/ TEC:振動制御の技術力/ A:イノベーションを起こす先駆者(アルファベットの1番目『A』)
意匠の方向性として、未来へ向けて新たな領域に挑戦する姿勢を表しています。その中でも『A』は、これまで当社の根幹にあったイノベーションへの姿勢を再認識し、振動制御の先駆者となるべく、アルファベットの1番目の『A』にその意味を込めています。
シンボルマーク
2030年に向けた事業戦略ロードマップに対してブランドを沿わせるために、既存の原子モチーフのシンボルマークを継続して使用することにしました。
長年培ってきたブランド価値を活かしながら、ブランドカラーを「イノベーショングリーン」として再定義。マークには「技術革新」の意図が込められており、今後の市場の変化にも適応しています。
ブース出展やノベルティ展開を見据え、バッジ型などのバリエーションも用意。名刺やユニフォームなど日々、目に触れるツールから、社内外の意識統一を図っています。
〈 既存マーク設計意図 〉
「原子の軌道と人工衛星」を原子力時代・宇宙衛星時代と相まって、常に技術革新を続けて已まないわが社の象徴として
タグライン
『Innovation for Stability(振動制御イノベーション)』は、あらゆる振動課題に向き合い、世界中の人々に快適な空間を届けるという、同社の社会的役割を示す言葉です。
防振・除振・免震・制振・防音といった技術を「振動制御」という上位概念で一括。
「防ぐ・除く」といった否定語ではなく、「イノベーション」という前向きな言葉を使うことで、ブランド全体にポジティブなエネルギーを宿し、「誠実に・楽しく・一丸となって・よりよく」挑戦し続ける姿勢を表しています。
多岐にわたる技術を一枚に集約した事業相関図
技術から事業内容、展開先まで一目で把握できるよう、相関図を作成しました。また、「振動制御イノベーション」を起点に、技術や価値を全方位に向けて探求・発信していくスタンスをXYZで表現しています。
X軸:多様な業界・用途への展開の広がり/Y軸:制御できる振動の幅/Z軸:海底から宇宙まで、対応領域のスケールの大きさ
イノベーションを想起させるキービジュアル
ポップで洗練されたイラストによって、イノベーション感や未来への姿勢を表現。より分かりやすく興味を持たれ、憧れられる印象に。競合や同業他社に対しては、視座の高さで明確な差異を打ち出し、独自性・優位性を訴求します。インパクトとキャッチーな表現で、「ああ、あの会社ね!」と第一想起されることを狙っています。
イラスト:otemotos
『振動制御イノベーションとは?』を伝える結論ファーストのブランドムービー
ブランドネーム『KURATECA』、タグライン『振動制御イノベーション | Innovation for Stabiliity』。自社のあり方と事業領域を集約したこの二つのワードをWebサイトの序盤に設置することで、結論ファーストでプレゼンテーションを開始しています。
また、90秒に収めた当動画は各展示会などでも活躍します。先日、ある展示会では、ブランドムービーのあるシーンが来場者の目に留まり、新たな商談の話のきっかけになったとのことです。
構成・ディレクション:飛企画
動画制作:LIGHT THE WAY Inc.
開かれた雰囲気とスケール感を伝えるためのスチール・動画・ドローン撮影
開かれた雰囲気が伝わるよう、社員同士やクライアントと話している様子などコミュニケーションの場面を多く撮影しました。撮影の合間には、社員の皆さんのあたたかい対応や、のびのびとした雰囲気にふれる場面もあり、技術力の裏にある“人のよさ”も感じられる撮影となりました。
また、本社・工場を含めた敷地面積102,731㎡というスケール感を視覚的に伝えるため、ドローンによる空撮も実施。加えて、同社の免震装置が採用されている岡山県内の建物でも撮影を行い、技術が実際に社会で役立っている様子も収めました。
自動車事業部のシーンでは、オマージュを込めた演出として、約50年前にMAZDAの広告が撮影された倉敷アイビースクエアにて動画撮影をしました。
撮影:Shota Matono
企業の意志を伝える、一貫性のある名刺
「何をしている企業か」がひと目で伝わるよう、1ビジュアル・1メッセージを軸に設計。これまで部署や各個人ごとに異なっていたレイアウトやロゴの使い方を見直し、社内全体でフォーマットを統一しました。経営陣の名刺には、“先駆者”としての気概を表すために特殊な仕様にし、名刺そのものがブランドの意志を伝えるツールとなっています。
裏面は、イラストとブランドメッセージを配置し、『イノベーション感』を演出。
経営陣の名刺は、ロゴ部分は立体的に、フチは小口染めにして存在感を持たせませした。名刺交換の場においても際立ち、興味を惹くきっかけになるよう設計しています。
ユニフォームも一新(アドバイス)
ロゴリニューアルにあわせて、ユニフォームもアップデート。新しいブランドイメージにふさわしい印象を与えるため、ロゴの配置場所、制服の色・形状についてアドバイスさせていただきました。
ブランドの統一感とイラストの力で、他社と差がつく採用ブースへ
合同企業説明会の採用ブースにおいても、ブランドイメージが一貫して伝わるよう見直しを行い、スタンドバナー、テーブルバナー、椅子バナーを新たにデザインしました。
後日、担当者さんから「イラストのインパクトは抜群で、なんの会社だろう?と目を引く力があり、イラストによる差別化の効果を実感しました。他社や関係者からも「かっこいい」と好評でした!」との報告をいただきました。
岡山駅構内の70インチ大型デジタルサイネージ18面をジャック
ブランドムービーのショートバージョンを、岡山駅東西連絡通路にあるデジタルサイネージで放映。改札を出てすぐの通路に連なる70インチ大型モニター18面をジャックし、行き交う多くの人に「KURATECA」を印象づける狙いがあります。1日90回放映されるとのことなので、岡山駅をご利用の際は、ぜひ見てみてください。

「ブランドをどう羽ばたかせていくか」を共有するための
テイクオフミーティング
webサイト公開をリブランディングの一つの区切りとし、ここから「ブランドをどう羽ばたかせていくか」を共有することを目的に『テイクオフミーティング』を実施しました。
従業員892名*から選定された現場メンバーと社長を含めた経営層まで、オンライン・オフライン合わせて約80名が参加。(*2025年7月1日現在)ブランド施策の背景や狙いをクロストーク形式で共有し、「どんな合意形成を経てこのアウトプットに至ったのか」「今後それを地域社会にどう広げていくか」などを全員で確認し合う場となりました。
社員の皆さんから質問や意見が飛び交い、対話が生まれたことが印象的でした。経営層の前向きな言葉や、熱心にメモを取る姿からも、ブランドへの関心と期待が伝わってきました。
ブランドの世界観と事業の強みを一体で伝えるパンフレット
商談や展示会などの場面で「思わず手に取りたくなる」「気になる」印象を与えながら、各部門の強みや相関関係を直感的に伝えられるようにしました。
表紙にはブランドムービーで使用したイラストを配置。多数の企業パンフレットが並ぶ中でも一目で目を引くよう、印象的なビジュアルで差別化を図りました。さらに、表裏全面にイラストパーツを散りばめることで、ブランドムービーと同様に動きと広がりを感じさせるレイアウトとし、ブランドの先進性と柔軟性を表現しています。
また、リブランディングにより制定された新しいブランド名・ロゴについても明記し、同社の独自性や将来性を印象づけられるように。各事業については、実績を交えて特長・製品について紹介することで、読み手がKURATECAの具体的な優位性を把握しやすいようにしました。
お客さんの声
ー リブランディングを振り返っての感想を教えてください。
飛企画さんから提示された「リブランディング」は、私たちが漠然と考えていた方向性に最も適した提案だと感じました。説明がわかりやすく納得感が高かったため、検討メンバー全員が飛企画さんに依頼することで一致しました。
ワークショップでは社員の思いを丁寧に引き出し、「リブランディングによって会社が変わっていく」という期待感を組織内に醸成してくださった点にも大変感謝しています。収集した意見を整理・言語化し、第三者目線を交えた提案で私たちが気づかなかった新たな視点をもたらしてくださいました。
ホームページの仕上がりにも非常に満足しており、単なる見た目の刷新にとどまらない期待を超える成果物になっただけでなく、公開後も改善策や社内の士気を高める施策まで継続的にサポートいただけている点に真のパートナーシップを感じています。
飛企画さんとご一緒できたことを心から嬉しく思い、今後のさらなる協創を楽しみにしています。
( 事業戦略企画室 村下 )
???(coming soon)
まだ表には出ていないプロジェクトが、着々と進行中です。
どんなものが形になっていくのか…今後もどうぞお楽しみに!

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