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アンゾフの成長マトリクス

   

地に足ついた事業シフト考察法

アンゾフの成長マトリクスとは、「製品軸」と「市場軸」をそれぞれ「既存」と「新規」の視点で考察する成長戦略フレームワークです。戦略構築時において、自社のビジネスを俯瞰視しながら事業シフト(市場浸透・新商品開発・新市場開発・多角化)の可能性をロジカルに探索していきます。

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「隣の芝生は青く見えているだけではないか?」視点でも検証し、事業シフトするべき“根拠”をつかむ。

通常、このアンゾフFWは成長戦略や事業展開用として使われるものですが、現在のコロナ渦やDX(デジタル・トランスフォーメション)推進などで、事業シフト検討者が急増している中、その考察用として活用していきます。

よくあるケースとして、自社が新たに踏み出そうとしている業界でも同じく、業界を脱却し別事業へのシフトを検討している場合があります。その業種でのノウハウや、経験、実績を蓄積しながら継続してきた会社が撤退する中、現時点でそれらを持ち合わせていない自社がその業界へ移行するための“根拠”を確認する必要が出てきます。

アイデア出しの段階では直感や思いつきなどで構いませんが、検証段階では「隣の芝生は青く見えているだけではないか?」という斜に構えた視点も持ち合わせなければなりません。

4象限から事業シフトの可能性を探索。

商品、市場、既存、新規からなる4象限を用いてロジカルに検証していくことで、事前に落とし穴や新たな可能性を見つけ出していきます。以下、それぞれがどのような展開やメリットがあるかを見ていきます。

市場浸透戦略(既存商品×既存市場)

既存商品を既存市場により一層浸透させていく戦略です。伸び代がまだ充分にある場合は、現在の戦略をブラッシュアップし、市場シェア拡大や既存客に対してのリピート策(アップセル、クロスセル、接触機会増加策)などのアプローチを実施します。製造、仲卸、直販など、現ポジションから川上・川下にポジション展開する方法もここに属します。

新商品開発(新規商品×既存市場)

既存の市場に対して、新商品を投入していく戦略です。販売チャネル、消費者ともに比較的にコミュニケーションが取りやすい関係にあるため、市場ニーズをしっかり汲み上げ、ピントのあった新たな価値を提案します。消費者との共鳴度合いが高いほど、目的達成の確率は高まります。

新市場開拓(既存商品×新規市場)

既存商品を新たな市場に展開する戦略です。販売するエリア、業種、ターゲット層などを拡大・変更することにより、商品開発コストを抑えつつ、新たな可能性を生み出します。ただし、新規市場の製品ライフサイクルが成熟期、衰退期に差しかかる場合は、市場縮小の煽りを受ける可能性が高いため検討が必要です。

多角化(新規商品×新規市場)

新規商品を新規市場へ展開する戦略です。発想の転換的視点で、新たな市場が持つ課題において、自社技術を活用することで解決できる可能性がある場合、商品開発を行い展開します。その他、経営のリスク分散のためのリバランス手段として、他社との業務連携やM&Aを行うことも多角化に含まれます。

提案

  • 自社のポテンシャル、リソース、チャネル等で活かせるものは何か把握してみよう。
  • 移行先の業界脱却要因は何か?斜に構えるテストしてみよう。
  • 導入期、成長期の業界で、自社技術が生かせる業界はないかを見てみよう。
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