上位概念と下位概念を両立させるライティング術
”情報のかたまり”を指すチャンクというものを、ここでは目的を達成するためのコンテンツ設計として活用していきます。目の前にある認識に対して、「Why(なぜ)?」を繰り返すと上位概念にたどり着きます。これをチャンクアップ。反対に「どのように(How)?」を繰り返すと具体性を抽出することができ、これをチャンクダウンと言います。
尚、チャンクアップするほど情報は集約化され、チャンクダウンするほど細分化されていき、それらをつなぎ合わせることでピラミッド構造になります。基本的な考えとしては、チャンクの高い低いの下記のようになります。
チャンクが高い:抽象的で人の心に響くもの(理念、ビジョン、メッセージなど)
チャンクが低い:具体的で概要を理解しやすいもの(概要説明、SEO的)
高い低いとありますが、どちらが良い悪いではありません。一般的に、チャンクの高いものは、人の心には訴えかけられますが、文章に具体性がないためSEO的にはヒットしにくい。一方、チャンクが低いものは、具体的なキーワードの組合せにより、検索エンジンにはヒットしやすく、概要理解はしやすいが人の心に響きにくい。
このようにそれぞれ長所短所があり、上位概念と下位概念を組み合せてピラミッド構造にすることで、人の心に響きやすく、概要理解しやすくするための情報強化を狙います。メリットとしては、自社のミッション→ビジョン→バリュー→戦略→戦術を具体的にコンテンツ設計でき、以下のUX(顧客行動)を網羅した動線構築が可能になることが挙げられます。
UX視点での導線構築
UX的には主に下記2パターンを想定しています。上から来ても下から来ても繋がっているため、共感と理解を併せて深めることができます。
UXパターン1(上位概念→下位概念):
会社名を指名検索してのWEBサイト訪問した際に、会社のビジョンに強く共感し、具体的に何をどのように取り組んでいるのかを掘り下げていき理解・納得した。
UXパターン2(下位概念→上位概念):
課題解決視点での調べごとで検索した際に、ヒットした1記事から関心を抱き、どんな会社が書いた記事なのか遡った結果、会社のビジョンに触れファンになった。
構築手順
ロジックツリーを用いて、上位概念から下位概念へとブレイクダウンさせていきます。自社のミッション、ビジョン、バリューを頂点に置き、その下層に自社提供サービスを分解していきます。より概要的にしていくために、キーワードやディスクリプションを意識して文章構成していきます。ロジックツリーの同階層の概念レベルが統一されているか確認してください。
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