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METHOD 〈メソッド〉  Pageup

Will Can Must

   

「やりたいこと」「できること」「するべきこと」から紐解く自己理解法。(会社側・求職者側)

 

Will Can Mustとは、自社の価値や方向性などを理解・把握するため非常に役立つシンプルなフレームワークです。チームや個人のマインドを常に健全に保つためには、「やりたいこと」「できること」「するべきこと」の3つの視点が必要になります。

この考え方は、チームにも個人にも適用できるため、現在の「会社側の人材課題」と「求職者側の就職課題」の両者間ミスマッチを解消するヒントになります。両者が理想の出会いをし、共に価値を生み出していくために会社・求職者各々が取り組むことをオススメします。※以下、自身の立ち位置から読み進めてください。

Will Can Mustテンプレートのダウンロード

会社のリクルート用、求職者のエントリー用として、Will Can Mastテンプレートシートをダウンロードしてご利用ください。フレームワークの使い方、考え方などは以下を参考にしてシートに記入していってください。

Will Can Mustの概要説明

Will Can Must。この3つの要素が重なり合う部分が一番パフォーマンスを発揮できる領域であり、自己のブランド力へ直結していきます。また、チームで自社理解を深めるためには、ワークショップ形式で紡ぎ出していくのも効果的です。尚、どれかの要素が極端に大きかったり小さかったりすると、健全さが崩れてくるので、3つのバランスを取ることも重要になります。

Will Can Must

Will(やりたいこと)

やりたいことや、今後望むあり方や場所を挙げていきます。ビジョンとは異なるので、現時点で取り組み可能な範囲で考えることが望ましいです。この部分が大きすぎると、現状からかけ離れた実現不可能なものになっているかもしれません。
 

Can (できること)

自分(たち)だからできることを挙げていきます。競合が多く存在する中、必ず独自の強みがあるはずです。自社のUSP(ならではの優位性)にもつながるため、内外の視点で掘り起こすと良いです。この部分が小さいと競争率向上や訴求力低下になるため、再度よく自己観察をする必要があります。
 

Must(するべきこと)

周囲から求められていることを挙げていきます。それは、使命、ニーズ、責任、義務などポジティブなものもネガティブなものも全て該当します。この部分が大きすぎると、自己疲弊しモチベーションが下がる場合があります。

背景と活用方法

会社側は人が足りない(良い人がいない)。求職者側は就職先がない(行きたい会社がない)など、お互い求めているけど、出会わなかったり、ミスマッチを生んだりしています。ひとつの原因として、各々の自己把握・明文化ができていない、または解像度が低いことが挙げられます。

<会社側>
在職者の声として、今の会社に対しての不安を抱くことが多く、求職者は不透明さに不安を感じることが多いようです。「社会的役割を感じない」「ここに居てもキャリア的に不安」「自分は何のために仕事しているのか」などの声が挙げられ、社会的意義が明文化された他社へ流れています。

急速な社会変動の中、多くの会社にとって採用問題や社員のワークエンゲージメント向上が重要課題となっています。福利厚生面だけではなく、自社の存在意義・資産・方向性などを明確に示すことができなければ求心力を高めることはできません。

その流れから、社会的役割を定義するパーパス経営やCSVを取り入れる会社が増えています。初期段階でWill Can Mustに取り組むことにより、大前提としての軸と大枠を把握共有ができるので、その後のブレが生じにくくなります。

 
<求職者側>
新卒の場合、「自分が何がしたいのか分からない」「この業種に就きたいけど何を学んでおけば良いか分からない」「入りたい会社がない」など、多くは解像度が低い状態が見受けられます。中途の場合、地位や能力のある人であればあるほど、現状の公私の責任を背負った状態で、対面の崖へ飛び移っても大丈夫なのか?という不安があります。

枝葉の実務に関しては、ある程度の期間を通して体験してみなければ分からない部分です。根幹部分で自分が共鳴できる会社を選ぶことで大きなミスマッチは防ぐことができます。そのために、まずは自分自身のWill Can Mustを把握する必要があり、それにより自分に適した業種や職種の輪郭が浮かび上がってきます。

会社側と求職者側の共鳴を生み出す

上記が完了したら、次は相手側との共鳴を生むために以下の円形型に移行します。理想の相手を引き寄せ、その後協力しあい価値を生み出していくためには、相手側とのパズルのピースがガッチリ合わなければなりません。
 
会社側と求職者側のWill Can Must統合
 

アウトプットとコミュニケーション

自分側の項目を入れると相手側との共通価値として何を求めるのかが見えてくるはずです。逆に見ると、理想とする相手は、自分(たち)の何に共鳴するのかを具体的に表しておかなければならないことに気付けます。これらをもとに情報設計と開示を行えば、共鳴しない人は篩(ふるい)にかけられるため、オペレーションコスト削減にもつながります。

<会社側>
採用情報を掲載する際に、社内で共通の理想の人物像が描きやすくなります。面接においても将来性や習得してほしい技術、守るべきことなどを本人の意思や気質と照らし合わせることができます。ただ、一時的な面接だけでは難しいので、インターンなどを実施し適正や相性も含めて判断する必要があります。

<求職者側>
一度、Will Can Mustを実践すると、受けたい会社のWEBサイトを見たときに、方向性や優位性などを意識できるようになります。そのベクトルが自分と合えば、面接は充実したものになるはずです。取り組みや活動などをWEBサイトからSNSまで目を通すことで、有意義な質問や提案もしやすくなります。

まとめ

仕事とは、価値を交換するコミュニケーションです。自分側だけでなく、相手側があってはじめて成立します。理想の相手に振り向いてもらうためには、自分もそれに見合った人にならなければなりません。その基本的な部分をすっ飛ばして、応急的に外部サービスに委託しても良い結果に至ることは難しいのではないでしょうか。

Will Can Mustの活用メリット

  • モチベーションアップにつながる。
  • 現実味のあるポジショニングを設定できる。
  • 取り組むものが明確になり、進むべき方向性が定まる。
  • 共通価値が明確になり、生産性が高まる。

 

提案

  • 自分自身のWill Can Mustを作成し、自社のものとリンクさせてみよう。
  • 受けたい会社のWEBサイトから、共鳴要素を見つけてみよう。
  • 競業をモデルにし、自身との違いを見つけてみよう。
  • 提案(面接)資料などに反映させ、提供価値をより理解してもらおう。
  • STP分析の結果と照らし合わせて、整合性がとれているか確認しよう。
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